カフェをオープンしたまでは良かったもの、来店してくれるのは親戚や知人ばかりという状態でした。ギリギリまで店舗の準備に追われ、オープンを知らせるチラシすら作っていなかったので、当然の結果でしょう。1週間もすると、親戚縁者も顔を出し終わり、客足は途絶えました。
悩みに悩んだ結果、最悪の状況を脱するには、広告代理店の力を借りるしかないという結論に達しました。まず最初に集客に関わる一切合切の提案を依頼すると、3日後には私がレクチャーした内容をベースに、店舗のコンセプトをはじめプロモーション案などを事細かにまとめてきました。
提案の中で最も気に入ったのが、来店プレゼント用のノベルティーの制作です。広告代理店は取引先の制作会社と私の仲介役として、デザインのアドバイスをしてくれたほか、料金交渉をしてくれたのを見て、信頼関係が一気に深まりました。経費を低く抑えつつも気に入っグッズが完成し、お客様にも好評でした。今では当初の目的だった来店プレゼント以外にも周年記念のノベルティーを制作し、常連さんに感謝を込めてプレゼントしています。
オープン後も、広告代理店との付き合いは続いています。仕事以外にも流行りそうなドリンクや珍しい料理の情報などを教えてくれて、その話を参考にしたメニューが定番になったケースもあります。また、驚いたのは、担当者が私の参考になるように、休日にカフェ巡りをしているのを聞いたことです。もともと飲食関係の広告を扱うことが多かったようですが、それに加え自分の目で見た最新の情報を持っているのはプロ中のプロで、私に大きなメリットをもたらしてくれています。